コンピュータやOSの「起動」を指すこの言葉、語源は何でしょう?
靴紐(ブーツのひも)のことかと思っていましたが、そうではなく、ブーツを履くときにブーツを引っ張る上げるためのつまみ革」のことだそうです。「Bootstrapを引っ張って湖の底から脱出する」という話から、OS等の起動を意味するようになったという話をだいぶ昔に聞きました。

ただ、「ほらふき男爵の冒険」にはこのエピソードは書かれていないようです。Bootstrapの代わりに自分の「髪の毛」をつかんで、沼に落ちた自分と馬を引っ張り上げて沼から脱出するエピソードが書かれているようですね。

つい先日、履いていた靴の紐が切れて、忘れていたこんな話を思い出しました。

taka様によるコメント

「ほらふき男爵の冒険」にはそのエピソードが書かれている版もあるらしいことが以下のページに書かれていました。

http://slsclove.people.uic.edu/stathumr.htm

引用部分を引いておくと…

I was still a couple of miles above the clouds when it broke, and with such violence I fell to the ground that I found myself stunned, and in a hole nine fathoms under the grass, when I recovered, hardly knowing how to get out again. Looking down, I observed that I had on a pair of boots with exceptionally sturdy straps. Grasping them firmly, I pulled with all my might. Soon I had hoist myself to the top and stepped out on terra firma without further ado.
--With acknowledgement to R. E. Raspe, Singular Travels, Campaigns and Adventures of Baron Munchausen, 1786.
Edition edited by J. Carswell. London: The Cresset Press, 1948. Adapted from the story on p. 22.

ということで、原典ではなく、J. Carswellが翻案したイントロダクションに現れるということなのでしょうか。

ブートストラップというと私などは電気回路を連想してしまいます。その昔小学校の頃だったか、「ブートストラップ」の意味の説明も読んだ記憶がありますが、そのときにはピンときませんでしたねぇ。

aokiによる返信

コメントどうも!

なるほど、一応そういったバージョンもあるということですね。とはいえ、1948年の本なんて、実際に見る機会はなさそう...(大英図書館のデジタルアーカイブなんてあるのかな?)

語源薀蓄も面白そうですが、Bootstrapはソフトウェアアーキテクチャの一種としても面白い考え方だと思っていて、ネットワークアプリケーションでもそういった仕組みを応用できると思っています。

昔のマイコンにはカセットテープからOS(BASIC)を読込んで、10分くらいかけて起動する「クリーンコンピュータ」とかもあり、ハングを繰返した時には再起動の待時間に泣きましたが、ネットワーク通信とディスクアクセスの速度(帯域)が同じくらいになれば、ネットワーク起動可能な準クリーンコンピュータも現実的になると思いますし、ネットワーク起動「も」可能な携帯やカーナビや家電にも将来性はあるように思っています。この話は、機会があれば、また別記事で!